2008.08.02

IT'S GONNA BE ALRIGHT

今更だが訃報












Bakabonnopapa













「ギャグまんが」は今や敢えて定義する必要も無いまんがの基本的エッセンスの一つだが,昨今ギャグまんがを標榜する作品の多くは,その設定世界の論理律の中で,予定調和的なドタバタが繰り返される「シチュエイション・コメディ」である.その事を逸早く看破したのは1980年代のとり・みきだったが,大衆が日々大量の情報を取捨選択する現代のメディア構造に於いて,そのインテリジェンスをかなぐり捨て,整合性が破綻して尚,その不条理を笑いに昇華させる事は容易ではない.かつて話芸の中にそれを実践していたお笑い芸人達が,今では劇中劇のようなショートコントの積み重ね,乃至世相をパロディしたフリートークに芸風を変えている事と,それは無縁ではないが,かく言う自分も今ではもう純粋なクラシック・ギャグに大爆笑する事が出来ない訳で,それは取りも直さず,時代がもはや赤塚を必要としなくなった事に他ならない.

笑いと酒を命よりも愛し,長い闘病生活にあって2人の細君を失い,ゆっくりとこの世に別れを告げた彼は,それでも決して使い古される事の無い偉大な言葉を残した.連載のオチから人生の幕引き迄,あらゆるストーリーに大団円をもたらす.ニヒリズム,ダダイズム,オプティミシズムを包括し,ラスタファリズムにも通じる大らかさ.ジャパニメイションなんて胡散臭いセールス・タームには訳す事が出来ない,ギャグまんがからこそ生まれ出た大いなるコンセプト.彼は今こそ,世知辛い下界を見下ろしながら満面の笑みでその言葉を揚言するだろう.








これでいいのだ!



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